Q.虫歯や歯周病はどうしてなるのですか?
A.どちらもお口の中にいる細菌(常在菌)が原因です。
虫歯は、ある特定の細菌が粘着性のある物質を産生し、
そこにいろいろな細菌がくっつき歯垢(プラーク)という細菌叢を形成します。
その中の細菌の中に酸を生成するものがあり、その酸によって歯が溶けていくのです。
また、歯周病もその細菌叢の中で毒素を出す特定の細菌により歯肉に炎症が起き、
それを放っておくとどんどん骨まで溶けてしまう病気です。
食生活や、遺伝的要因、唾液の性状などそのほかの因子もいろいろありますが、
やはり重要なのはそのプラークを除去するということです。
Q.歯ブラシや歯磨き粉は何がいいですか?
A.一言でいうとあまりこだわる必要はありません。
自分が磨きやすいものであれば何でもいいと思いますが、
ヘッド(毛先がついている部分)があまり大きくないものが良いでしょう。
歯磨き粉もいろいろな効用をうたい文句にしていますが、
機械的にプラークを除去することが重要で、現在市販されているものはさほど差がないといえます。
ただし、フッ素が入っているものが良いでしょう。
Q.最近よく耳にする「自由診療」とは何でしょうか?
A.治療には大きく分けて「保険診療」と「自由診療」がございます。
保険治療は、保険が適応される為価格としては安くなりますが、見た目をあまり気にしない程度の
最低限の治療となります。
それに比べ、自由治療は保険が適用されない為価格的には高くなりますが、
より生体に適合した機能と耐久性に優れた材料を使用し、審美、快適、永続的なサービスを提供いたします。
オールセラミックスなどの審美歯科や、インプラント治療もこの自由診療に含まれます。
Q.歯周病になった場合、どのようにすればよいでしょうか?
A.歯周病の治療方法は進行度合によって異なります。また、その原因となっているのは、遺伝的要因や体質の
問題というより、歯の周りに付着したプラークです。
基本的には、生活習慣の改善や正しいブラッシング方法を覚えることが重要となります。
1)軽度の場合
歯に付着した沈着物やプラークをきれいにしたり、正しいブラッシングを行うことで治すことができます。
2)中等度の場合
中等度の歯周病においても、基本は歯の周りについて歯石や沈着物、プラークを取り除くことが
最優先の治療となります。したがってプラークを除去するためには、適切なブラッシングの仕方を指導し、
ポケットが深い部分のお掃除は衛生士がお手伝いします。
3)重度の場合
重度の場合は、外科的な処置が必要な場合が多いです。
歯ぐきを切り開いて、歯根面の完全なお掃除と、さらには人工の膜や特殊なたんぱく質(エムドゲイン)を
適応し、歯槽骨を再生させる治療法を選択します。
Q.歯の病気と全身には何か関係することはあるのですか?
A.歯周病と糖尿病には密接な相関があることが最近解ってきました。
糖尿病にかかっている人は歯周病も進行すると以前から言われていましたが、現在では、
歯周病の病態が改善すると、糖尿病自体もよくなるケースが増えています。
また、歯周病をほっておくとその細菌が血管を通して心臓まで運ばれ、心内膜炎などの心疾患を発症したり、
高齢者では、気管支に食物や細菌が落ち込む誤嚥性肺炎のリスクが高くなります。
さらには妊婦においては低体重児を出産したという報告もあります。
Q.歯を白くするにはどんな方法がありますか?
A.大きく分けて2つの方法があります。
1つ目は歯の表面を薄く削ってセラミックのシェルを張り付けたり、歯の周りをすべて削り
かぶり物をする方法です。
2つ目は薬で歯の色自体を漂泊する方法です(ホワイトニング)。
それぞれの利点欠点がありますのでご相談ください。
また、沈着物にて色が変わっている場合は、歯のお掃除やクリーニングのみできれいになることもあります。